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映画 - ジェイソン・ボーン 感想

映画『ジェイソン・ボーン』公式サイト 10.07
http://bourne.jp/


監督:ポール・グリーングラス
製作:フランク・マーシャル、ジェフリー・M・ワイナー、ベン・スミス、マット・デイモン、ポール・グリーングラス、グレゴリー・グッドマン
製作総指揮:ヘンリー・モリソン、クリストファー・ラウズ、ジェニファー・トッド、ダグ・リーマン
キャラクター原案:ロバート・ラドラム
脚本:ポール・グリーングラス、クリストファー・ラウズ
撮影:バリー・アクロイド
美術:ポール・カービイ
衣装:マーク・ブリッジス
編集:クリストファー・ラウズ
音楽:ジョン・パウエル、デビッド・バックリー
出演:マット・デイモン、トミー・リー・ジョーンズ、アリシア・ビカンダー、バンサン・カッセル、ジュリア・スタイルズ、リズ・アーメッド、アトー・エッサンドー、スコット・シェパード、ビル・キャンプ、ビツェンツ・キーファー、スティーブン・クンケン

トレッド・ストーン計画の果てに生まれたジェイソン・ボーンはすべての記憶を失い、所属していたCIAに命を狙われながら、世界を転々としながら生き延びていた。そこに元同僚であり、同じくCIAに追われる身であるニッキー・パーソンズが現れ、新たなCIAの作戦「アイアンハンド」の存在について知らされる。その内容は、すべての人民のプライバシーを意のままに操り、国家の安全を固めようとするものであった。ジェイソンは、自分には関係ない、と関与を拒絶するが、そこから実の父の死の真相に触れることになり、再びCIAと向き合うのだった。


 この映画の感想をFilmarksというサイトに載せようとして、勢いで短く書いてみたのだが、「全然足らん」と思いつつアップした分量が他の方に比べてクソ長いことと、後になってこういう「読ませる前提」のサイトに文章を出してしまったことに恐ろしさを感じるのでした。もちろん誤字がある。

 一応最新作を見るにあたって、全作見直しました。これで前4作はトータルで2回ずつ見たことになって、その時の感想も同時に思い返していたのだが、「これ4作できるくらい面白いやんね?」とおっかなびっくり声を挙げる、といった感じです。誤解無きように書きますと、1回ずつ見た感想は「面白かったような気がする」というものでした。少なくとも不快感がない。スタイリッシュだった気がした。そして、続編ができると聞いて少し心が動いたのです。実際こうして見直すことにも抵抗無かったしさ。
ただ、この映画シリーズの特殊なところって、一つの話を3作に分けていることなんですよ。だから当然、1作ずつの満足感が少なくて、ダラダラする。もう一つ、3話目で完結するのかと思いきや、3話使って別に何も解決してなかったりもする。それとさ、スパイアクション、スリラー、サスペンスっていう要素がズラっと並べば、一種ジャンルムービー的な、お決まりの山場や快楽を頂けると思うんですけど、そういうものも別にないのです。どこまで行ってもパキっと話が進んで、パートからパートへ、目的のための小さな目的達成、というような進み具合がない。「何がしてえんだ馬鹿野郎」と文句が出そうなところに、まるで何かきれいにまとまったかのように2時間終了するわけです。
 だから、一応3部作最後であるアルティメイタムで、『ジェイソン生きてました!』でラストカットを見たときに、「よっしゃこれで手打とうか!!なら騙されておきます!面白かったです!多分!」と安心した気持ちになりました。これ以上、この疑心暗鬼をこのシリーズでいただくことを終えられる、と。そして「レガシー」が発表されたとき、マット・デイモンが「グリーングラス入らないなら出ないっす」と拒否したエピソードを聞いては、「ああやっぱり、あのシリーズは面白かったってことでよかったのだ」と幸せで疑問の挟める映画体験としてわりとよい印象をしゃぶり続けることができたのでした。

 今回新作を見るにあたって「お、見るしか」とすぐ思ったのですが、その程度の瞬発力が生きてるくらいに、2016年の僕はボーンシリーズに好印象だったってことです。そして、さすがに今回でマジックが解けました。このシリーズ、僕にとってはそう対して面白いものじゃなかったのですよ。まず、この実質4作目ですが「ボーンシリーズが前シリーズまでと同じクォリティで継続している」という点以外に映画としてありがたい点がなかったように思えます。具体的には、ジェイソンというキャラクターについて、父の存在やCIAの陰謀の歴史がちらつくことで深みを出しているのですが、単にシリーズのファン向けであって、新たな画面の見せ方だとか、予想だにしない展開だとかがないのです。少なくとも、シリーズについて、この作品から見始めるのはつらいと思います。
 ほんで書いててさらに思ったのですが、このストーリーについて、それほど観客の興味を促せているように思わんのですよ。どれをとっても空中戦で、スパイ映画にあるべき「どうにもなりそうにない目的にどうにかして立ち向かう」という点を、粒立てて見せられていないと思うのです。それはまず、「ジェイソンが今から何をして、その結果何を得られるのか」という点がゴチャゴチャして伝わってこないからです。いや、もちろんわかるんですよ?わかるんですけど、視点が常にCIAというか、ジェイソンではないから怒りや困難や喜びなんかが伝わってない。明らかにエンタメっぽいルックをした映画なのに、素直に何かが解決したりぶっ壊されたりする場面にカタルシスがないのですよ。じゃあ、スプレマシーのラストみたいに、ジェイソンの贖罪とか、ジェイソンの何かが明らかになるということを骨にできるのかっていうと、それほどジェイソンに対して心酔もできてない。
 今思えば1作目「前後不覚なまま始まった逃亡劇から唯一の味方に出会って恋に落ちる」という点で、確かにジェイソンと観客(僕)の心がつながっていたはずだったってのに、どうして4作目にきてこんだけどうでもよいと感じてしまうのか(「君以外に知り合いがいない」というセリフ、よかったっすねえ)。1作目が楽しかったよ。それは間違いない。

 今作のカーチェイスシーン、バイクシーンなんか、ライブ感のあるグリーングラス演出が生きては見るけど強い既視感あるし、グラグラとカット割り過ぎと画面の暗さで、見ていて結構ストレス感じる。スナイプシーンもどっかで見たことあるしさ。考えてみれば、バイクシーンもスナイプシーンも、「ローグ・ネイション」が最高過ぎて、飛車角落ちな印象なのよな。
 今作の悪役として、トミー・リー・ジョーンズとバンサン・カッセルということになるんだけど、作戦員(カッセル)のジェイソンに対する恨みのネタって「シリアで2年間拷問を受けた」ってことのみで、例えばそれについてもうちょっと詳しく掘り下げて関係性を見せるとかしてくれないと、背中のムチ痕だけで恨みの強さをあまり説明しきれてないような気がするのよな。その点トミー・リー・ジョーンズは「ひどい死に方をしやがれ」って素直に思える悪役でよかった。が、これもさ、生殺しみたいな解決すんのよな。もうちょっとスカっとできなかったのだろうか。

 すべて見終わって、この話がどこへ向かって、どういう結末なら僕がエンタメを感じて納得するのか、帰りながら考えたけど結局よくわからなかった。今回始まったアイアンハンドは、作品継続のために放火したような印象がぬぐえないし、ジェイソンが人並みの幸せを手に入れるには布石をあまり感じないし、復讐するにはその標的も持ち回り制っぽいし、もしかしたら「3部作で騙しきれたところに続編で脱落者続出」の悲しい結末なのでは、と頭をよぎるのでした。まあ、ネタバレってほどでもないですが、モービーの「エクストリーム・ウェイ」はちゃんと流れます。そこは安心してください。
 シリーズの楽しみ方を知っている人にお勧めします。あとマット・デイモンがヘビー級総合格闘技選手体型になったのを拝みたい方にもお勧めします。

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